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平成30年5月 第5問 問15 死亡保険金の非課税金額・相続財産の分割方法等

出題内容について

死亡保険金の非課税金額・相続財産の分割方法等から出題です。

設例

Aさん(70歳)は、X市内の自宅で妻Bさん(70歳)および長男Cさん(44歳)家族と同居している。長男Cさんは、X市内の地元企業に勤務している。他方、二男Dさん(41歳)は医学部を卒業後、県外で勤務医として働いており、X市に戻る予定はない。

Aさんは、所有する自宅や自宅に隣接する賃貸アパートについて、長男Cさんに相続させたいと考えているが、妻Bさんの話によれば、二男Dさんは長男Cさんが自宅を相続することに異論はないが、相続財産の分割は均等にしてもらいたいと言っているようである。二男Dさんは、日頃から長男Cさんとの折り合いが悪く、Aさんは遺産分割で揉めることになりはしないか、心配している。

<Aさんの親族関係図>

2018年度 5月実施 ファイナンシャル・プランニング技能検定・実技試験(保険顧客資産相談業務) 平成30年5月 第5問 設例

<Aさんの家族構成>

  • 妻Bさん : Aさんおよび長男Cさん家族と同居している。
  • 長男Cさん : 会社員。妻と子2人でAさん夫妻と同居している。
  • 二男Dさん : 勤務医。妻と子2人で戸建て住宅(持家)に住んでいる。

<Aさんの主な所有財産(相続税評価額)>

  • 預貯金等 : 4,000万円
  • 自宅(敷地330m²) : 1,000万円(注)
  • 自宅(建物) : 1,000万円
  • 賃貸アパート(敷地300m²) : 5,000万円
  • 賃貸アパート(建物) : 2,000万円(年間収入450万円)
  • (注)「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」適用後の金額

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問題

《問15》Aさんの相続等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 )

「契約者(=保険料負担者)および被保険者をAさん、死亡保険金受取人を推定相続人とする終身保険に加入されることをお勧めします。死亡保険金受取人が受け取る死亡保険金は『500万円×法定相続人の数』を限度として、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができます」

2 )

「相続財産の大半が不動産であり、現物分割が難しい場合、自宅および賃貸アパートを取得する長男Cさんが、その代償として二男Dさんに金銭を支払うという分割の方法が考えられます」

3 )

「自宅の敷地を妻Bさんではなく、同居する長男Cさんが相続した場合、当該敷地について小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けることはできませんので、注意してください」

解答・解説

解答:3

1 )

適切。契約者(=保険料負担者)および被保険者を被相続人、死亡保険金受取人を相続人として生命保険に加入すると死亡保険金の課税が相続税の対象となるため、死亡保険金受取人が受け取る死亡保険金は『500万円×法定相続人の数』を限度として、死亡保険金の非課税金額の規定の適用を受けることができる。

2 )

適切。相続財産の現物分割が難しい場合、代償分割をする方法を検討することは適切である。

3 )

不適切。小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けることができる被相続人等とは、「被相続人又は被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族」をいうため、同居する長男Cさんが相続した場合でも、当該敷地について小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を受けることができる。

したがって3が正解となります。

FP試験対策キーワード

相続財産の分割方法

  • 現物分割:遺産ごとにその取得者を決定して、相続財産を分割する方法
  • 換価分割:共同相続人が相続によって取得した財産の全部または一部を金銭に換価し、その換価代金を共同相続人間で分割する方法
  • 代償分割:共同相続人のうち、一人又は数人が遺産を取得し、現物を取得した相続人がその他の相続人に代償金を支払う方法