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平成30年5月 第5問 問14 遺言・遺留分

出題内容について

遺言・遺留分から出題です。

設例

Aさん(70歳)は、X市内の自宅で妻Bさん(70歳)および長男Cさん(44歳)家族と同居している。長男Cさんは、X市内の地元企業に勤務している。他方、二男Dさん(41歳)は医学部を卒業後、県外で勤務医として働いており、X市に戻る予定はない。

Aさんは、所有する自宅や自宅に隣接する賃貸アパートについて、長男Cさんに相続させたいと考えているが、妻Bさんの話によれば、二男Dさんは長男Cさんが自宅を相続することに異論はないが、相続財産の分割は均等にしてもらいたいと言っているようである。二男Dさんは、日頃から長男Cさんとの折り合いが悪く、Aさんは遺産分割で揉めることになりはしないか、心配している。

<Aさんの親族関係図>

2018年度 5月実施 ファイナンシャル・プランニング技能検定・実技試験(保険顧客資産相談業務) 平成30年5月 第5問 設例

<Aさんの家族構成>

  • 妻Bさん : Aさんおよび長男Cさん家族と同居している。
  • 長男Cさん : 会社員。妻と子2人でAさん夫妻と同居している。
  • 二男Dさん : 勤務医。妻と子2人で戸建て住宅(持家)に住んでいる。

<Aさんの主な所有財産(相続税評価額)>

  • 預貯金等 : 4,000万円
  • 自宅(敷地330m²) : 1,000万円(注)
  • 自宅(建物) : 1,000万円
  • 賃貸アパート(敷地300m²) : 5,000万円
  • 賃貸アパート(建物) : 2,000万円(年間収入450万円)
  • (注)「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」適用後の金額

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問題

《問14》遺言等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 )

「遺産分割での争いを未然に防ぐために、遺言書の作成を検討してください。民法で定められている普通の方式による遺言のうち、公正証書遺言は作成された遺言書の原本が家庭裁判所に保管されるため、安全性が高い遺言といえます」

2 )

「遺言書を作成する際には、二男Dさんの遺留分を侵害しないように配慮してください。仮に、遺留分算定の基礎となる財産の価額が2億円である場合、二男Dさんの遺留分の金額は5,000万円となります」

3 )

「自筆証書遺言は、秘密が保持できること、手続が簡便であること等のメリットがあります。一方、紛失や偽造の可能性があること、遺言の内容が不明瞭である場合、相続人間で無用なトラブルを生じさせる可能性があること等のデメリットがあります」

解答・解説

解答:3

1 )

不適切。民法で定められている普通の方式による遺言のうち、公正証書遺言は作成された遺言書の原本が公証役場に保管されるため、安全性が高い遺言といえる。なお、遺産分割での争いを未然に防ぐために、遺言書の作成を検討することは適切である。

2 )

不適切。直系尊属以外の相続人の総体的遺留分は2分の1となり法定相続分に総体的遺留分を掛けて個別的遺留分を算出する。仮に、遺留分算定の基礎となる財産の価額が2億円である場合、二男Dさんの遺留分の金額は2,500万円となる。「2億円×(2分の1×4分の1)=2,500万円」
なお、遺言書を作成する際には、二男Dさんの遺留分を侵害しないように配慮することは適切である。

3 )

適切。自筆証書遺言の特徴である。

したがって3が正解となります。

FP試験対策キーワード

遺留分権利者(遺留分が認められる相続人)

  • 配偶者
  • 子(子の代襲相続人を含む)
  • 直系尊属