出題内容について
無配当定期保険からの出題です。
設例
株式会社X社(以下、「X社」という)の代表取締役社長であるAさん(40歳)は、現在、生命保険会社の営業担当者であるファイナンシャル・プランナーのMさんから退職金準備や事業保障資金の確保等を目的とした2つの生命保険契約の提案を受けている。
〈資料〉Mさんから提案を受けている生命保険の内容
①長期平準定期保険(特約付加なし)
-
契約形態 :
契約者(=保険料負担者)・死亡保険金受取人=X社
被保険者=Aさん - 保険期間・保険料払込期間 : 98歳満了
- 死亡保険金額 : 1億円
- 年払保険料 : 200万円
- 65歳時の解約返戻金額 : 4,780万円
②無配当定期保険(特約付加なし)
-
契約形態 :
契約者(=保険料負担者)・死亡保険金受取人=X社
被保険者=Aさん - 保険期間・保険料払込期間 : 10年(自動更新タイプ)
- 死亡保険金額 : 1億円
- 年払保険料 : 28万円
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
問題
《問9》《設例》の<資料>②無配当定期保険に関するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものはどれか。
1 )
「保険期間および保険料払込期間を10年間とする定期保険の払込保険料は、期間の経過に応じて全額を損金の額に算入します。仮に、当該生命保険を解約し、解約返戻金を受け取った場合、その全額を雑収入として益金に計上します」
2 )
「当該生命保険は、生存退職金の準備には適していませんが、割安な保険料で高額保障を確保することはできます」
3 )
「10年後に死亡保険金を同額で更新する場合、改めて告知等が必要となるため、告知内容等によっては更新できないこともありますので、注意が必要です」
解答・解説
解答:3
1 )
適切。保険期間および保険料払込期間を10年間とする定期保険の払込保険料は、期間の経過に応じて全額を損金の額に算入することができる。仮に、当該生命保険を解約し、解約返戻金を受け取った場合、その全額を雑収入として益金に計上することになる。
2 )
適切。無配当定期保険は、基本的に掛け捨てタイプや解約返戻金の額が少ないものが多く生存退職金の準備には適していないが、その分割安な保険料で高額保障を確保することができる。
3 )
不適切。自動更新タイプの場合、原則、自動更新時の告知等は不要とされているため、所定の年齢まで保障を更新できる。
したがって3が正解となります。
FP試験対策キーワード
定期保険の更新型
- 更新型の保険料は、更新時の被保険者の年齢および保険料率によって計算される。