出題内容について
生命保険の見直しからの出題です。
設例
会社員のAさん(37歳)は、勤務先の借上げ社宅で専業主婦である妻Bさん(35歳)および長女Cさん(0歳)との3人暮らしである。長女Cさんの誕生を機に、Aさんは生命保険の見直しが必要と考え、生命保険会社の営業担当者であるファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
Mさんは、生命保険の見直しをする前に、必要保障額を正しく把握する必要があると考え、下記の〈算式〉を基に、Aさんから必要な情報をヒアリングした。現時点でAさんが死亡した場合の必要保障額を試算した結果、その額は3,400万円となった。
〈算式〉
必要保障額=遺族に必要な生活資金等の総額-遺族の収入見込金額
〈Aさんが加入している生命保険〉
こくみん共済(全労済)総合タイプ :
死亡保険金額 400万円(病気死亡)
1,200万円(交通事故)
〈Mさんが提案した生命保険に関する資料〉
保険の種類:5年ごと配当付終身保険(65歳払込満了)
月払保険料(集団扱い):15,751円
契約者(=保険料負担者)・被保険者:Aさん/死亡保険金受取人:妻Bさん
主契約および特約の内容 | 保障金額 | 保険期間 |
---|---|---|
終身保険 | 100万円 | 終身 |
定期保険特約 | 500万円 | 10年 |
収入保障特約(注1) | 年額50万円×65歳まで | 10年 |
重度疾病保障定期保険特約(注2) | 300万円 | 10年 |
総合医療特約(180日型) | 1日目から日額10,000円 | 10年 |
先進医療特約 | 先進医療の技術費用と同額 | 10年 |
リビング・ニーズ特約 | – | – |
指定代理請求特約 | – | – |
(注1)最低支払保証期間は5年(最低5回保証)
(注2)所定のがん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中、重度の糖尿病、重度の高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全、慢性すい炎のいずれかを保障する。重度疾病保険金を支払った場合、本特約は消滅する。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
問題
《問6》最後に、Mさんは、生命保険の見直しについてアドバイスした。MさんのAさんに対するアドバイスとして、次のうち最も不適切なものはどれか。
1 )
「生命保険は、一度見直したら終わりではありません。第2子の誕生や住宅の取得など、ライフイベントに合わせて、保障内容を定期的に見直すことが大切です」
2 )
「Aさんの葬儀費用や子どもの教育資金は、終身保険や定期保険特約等の一時金タイプで準備し、残されたご家族の生活費は収入保障特約等の年金タイプで準備するなど、ご遺族の生活設計に応じて保障内容を組み立てることをお勧めします」
3 )
「生命保険の見直しは、生命保険の商品改定に合わせて行ってください。特に、医療保障・介護保障は商品改定が頻繁に行われていますので、新商品が発売されたら、新商品に乗り換えてください」
解答・解説
解答:3
1 )
適切。生命保険の見直しは、ライフイベントに合わせて、保障内容を定期的に見直すことが大切である。
2 )
適切。生命保険は、生活設計に応じて保障内容を組み立てることが重要である。
3 )
不適切。生命保険の見直しは、生命保険の商品改定に合わせて行うことは大切であるが、新商品に乗り換えることは必ずしも適切ではない。十分に検討を行ってから乗り換えるべきである。
したがって3が正解となります。
FP試験対策キーワード
生命保険の見直し
- ライフイベントに合わせて、保障内容を定期的に見直すことが大切である。