出題内容について
総所得金額からの出題です。
設例
Aさんは、事業を営む個人事業主である。Aさんは、父親から現在の事業を引き継いで以来、青色申告により確定申告を行っている。また、Aさんは、平成28年中に、加入していた一時払変額個人年金保険の解約返戻金を受け取った。
Aさんの平成28年分の収入等に関する資料等は、以下のとおりである。
〈Aさんの家族構成〉
- Aさん (50歳) : 個人事業主
- 妻Bさん (46歳) : Aさんの青色事業専従者として、平成28年中に青色事業専従者給与96万円(事前届出額以内で労務の対価として適正である)の支払を受けている。
- 長男Cさん(21歳) : 大学生。平成28年中に収入はない。
- 長女Dさん(14歳) : 中学生。平成28年中に収入はない。
〈Aさんの平成28年分の事業所得の金額に関する資料〉
- 事業所得の金額 : 750万円(青色申告特別控除後の金額)
〈Aさんが平成28年中に解約した一時払変額個人年金保険に関する資料〉
- 保険の種類 : 一時払変額個人年金保険
- 契約年月日 : 平成16年5月1日
- 契約者(=保険料負担者) : Aさん
- 解約返戻金額 : 450万円
- 正味払込済保険料 : 360万円
※妻Bさん、長男Cさんおよび長女Dさんは、Aさんと同居し、生計を一にしている。
※家族は、いずれも障害者および特別障害者には該当しない。
※家族の年齢は、いずれも平成28年12月31日現在のものである。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
問題
《問9》 Aさんの平成28年分の総所得金額は、次のうちどれか。
1 )770万円
2 )790万円
3 )795万円
解答・解説
解答:1
1 )適切。平成28年中に解約した一時払変額個人年金保険に関する資料から一時所得の金額を算出する。
450万円 – 360万円 – 50万円=40万円
次に40万円のうち、総所得金額に算入される金額を算出する。
40万円 × 1/2 = 20万円
設問より、Aさんの平成28年分所得は事業所得の金額のみのため、
750万円 + 20万円 = 770万円と算出される。
2 )不適切。
3 )不適切。
したがって1が正解となります。
FP試験対策キーワード
一時所得の金額
- 総収入金額 – 収入を得るために支出した金額 – 特別控除額(最高50万円)
- 一時所得は、その所得金額の1/2に相当する金額が総所得金額に算入される