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平成29年5月 第3問 問9 長期平準定期保険

出題内容について

長期平準定期保険の出題です。

設例

X株式会社(以下、「X社」という)の創業社長であるAさん(75歳)は、35年前 にX社を設立した。Aさんは、高齢を理由に今期限りで勇退し、後任として、X社の専務取締役である長男Bさん(40歳)が社長に就任する予定である。

Aさんは、現在、長男Bさんの退職金準備を目的とする生命保険への加入を検討している。そこで、Aさんは、生命保険会社の営業担当者であるMさんに相談したところ、下記<資料>の生命保険の提案を受けた。

<資料>Mさんが提案した生命保険の内容

保険の種類 長期平準定期保険(無配当・特約付加なし)
契約者(=保険料負担者) X社
被保険者 長男Bさん
死亡保険金受取人 X社
保険期間・保険料払込期間 100歳満了
死亡保険金額 1億円
年払保険料 210万円
65歳時の解約返戻金額 4,850万円(単純返戻率92.3%)

※解約返戻金額の80%の範囲内で、契約者貸付制度を利用することができる。

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

問題

《問9》 Mさんは、《設例》の長期平準定期保険について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。

1 )

「X社が保険期間中に資金を必要とした際に、契約者貸付制度を利用することで、当該保険契約を解約することなく、資金を調達することができます」

2 )

「X社が当該保険契約を長男Bさんが65歳のときに解約した場合、解約時点における資産計上額を取り崩し、解約返戻金額との差額を雑損失として、その事業年度の損金の額に計上します」

3 )

「当該生命保険の解約返戻金の額は、保険期間の経過とともに、一定の時期まで増加していきますが、その後減少して保険期間満了時には0(ゼロ)になります」

解答・解説

解答:2

1 )

適切。契約者貸付制度は、保険契約を解約することなく解約返戻金額の一定の範囲内で金銭の貸付を受けることができる制度である。

2 )

不適切。設例より、4,850万円(65歳時の解約返戻金額)÷ 210万円(年払保険料)×25年×100=92.3%(単純返戻率)と算出できるため、25年加入していると判断できる。
解約時点における資産計上額は、105万円(前払保険料)×25年=2,625万円となるため、4,850万円(解約返戻金額)-2,625万円(解約時点における資産計上額)=2,225万円(雑収益)となる。
したがって、解約返戻金額との差額を雑収益として、その事業年度の益金の額に計上することになる。

3 )

適切。長期平準定期保険の特徴である。そのほか、満期保険金がないなどの特徴がある。

したがって2が正解となります。

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長期平準定期保険の解約時経理処理

  • 長期平準定期保険の解約時の経理処理は、解約時点における資産計上額(前払保険料)を取り崩し、解約返戻金額との差額を算出して、解約返戻金額が多い場合は雑収入として、益金の額に計上する。
    解約時点における資産計上額(前払保険料)が多い場合は、雑損失として損金に計上する。