出題内容について
生命保険の保障内容からの出題です。
設例
会社員のAさん(45歳)は、妻Bさん(45歳)との2人暮らしである。Aさんは、先日、職場で生命保険会社の営業担当者から生命保険の提案を受けた。
Aさんは、妻Bさんも会社員として働いていること、子どもがいないことを理由に、死亡保障は必要ないと考えているが、病気や要介護状態になった場合の保障については必要性を感じている。そこで、Aさんは、その提案内容について、ファイナンシャル・プランナーのMさんに相談することにした。
Aさんが提案を受けている生命保険に関する資料は、以下のとおりである。
〈Aさんが提案を受けている生命保険に関する資料〉
- 保険の種類:5年ごと配当付終身保険(65歳払込満了)
- 契約者(=保険料負担者)・被保険者:Aさん
- 死亡保険金受取人:妻Bさん
- 指定代理請求人:妻Bさん
- 月払保険料(集団扱い):25,564円
主契約および特約の内容 | 保障金額 | 保険期間 |
---|---|---|
終身保険 | 100万円 | 終身 |
定期保険特約 | 900万円 | 10年 |
収入保障特約(注1) | 年額60万円×65歳まで | 10年 |
身体障害保障特約(注2) | 一時金 1,000万円 | 10年 |
8大疾病保障特約(注3) | 一時金 200万円 | 10年 |
総合医療特約(180日型) | 1日目から日額10,000円 | 10年 |
がん保険料払込免除特約(注4) | – | – |
リビング・ニーズ特約 | – | – |
指定代理請求特約 | – | – |
( 注1 )
最低支払保証期間は5年(最低5回保証)
( 注2 )
身体障害者福祉法の身体障害者障害程度等級1級または2級の「身体障害者手帳」を交付された場合に身体障害保険金が支払われる(死亡保険金の支払はない)。
( 注3 )
所定のがん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中、重度の糖尿病、重度の高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全、慢性すい炎のいずれかを保障する(死亡保険金の支払はない)。
( 注4 )
生まれて初めて所定のがん(悪性新生物)と診断されたとき、以後の保険料の払込みが不要となる。
※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。
問題
《問5》 次に、Mさんは、生命保険の必要性およびAさんが提案を受けている生命保険の保障内容について説明した。MさんのAさんに対する説明として、次のうち最も不適切なものはどれか。
1 )
「Aさんが病気やケガ等で重度の障害状態となって働けなくなった場合、公的年金制度から障害給付を受給しても、通常の生活費に療養費等の出費が加わることで、支出が収入を上回る可能性があります。重い障害や介護に備えることができる保障を準備することは検討事項の1つとなります」
2 )
「Aさんが提案を受けている生命保険は、Aさんが65歳までに死亡した場合、最低でも1,300万円(一時金1,000万円+年金60万円×5年)の死亡保障があります。加入される前に、Aさんの必要保障額を計算し、死亡保険金額の過不足を確認することをお勧めします」
3 )
「生まれて初めて所定のがん(悪性新生物)と診断された場合、がん保険料払込免除特約により、次回の更新時までの保険料が免除されますが、主契約の保険料については免除されません」
解答・解説
解答:3
1 )
適切。身体障害保障特約などで、重い障害や介護に備えることができる保障を準備することは検討事項の1つである。
2 )
適切。Aさんが提案を受けている生命保険は、Aさんが65歳までに死亡した場合、最低でも終身保険(100万円)と定期保険特約(900万円)、収入保障特約(年額60万円×5年)の死亡保障がある。必要保障額を計算し、死亡保険金額の過不足を確認することは重要である。
3 )
不適切。生まれて初めて所定のがん(悪性新生物)と診断された場合、がん保険料払込免除特約により、一般的に、主契約の保険料払込期間満了日までの主契約の保険料と特約の保険料が免除される。
したがって3が正解となります。
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がん保険料払込免除特約
- 生まれて初めて所定のがん(悪性新生物)と診断された場合、一般的に、主契約の保険料払込期間満了日までの主契約の保険料と特約の保険料が免除される。