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調理師ブログ

クオリティオブライフと末期癌 PART2

東口高志先生の「がん」では死なない「がん患者」という本には、クオリティオブライフと悪液質について書かれています。

私は、父が末期癌になって初めてこの悪液質という言葉を知りました。

栄養を補給すれば回復するのが飢餓。

栄養を補給しても回復しないのが悪液質。

このような説明がありました。

また、欧米ではがん悪液質を前悪液質、悪液質、不可逆的悪液質の3段階に分ける捉え方が提唱されていると記載されていました。

東口高志先生の本を読み進めていくうちに、父は悪液質なのだろうか?いやまだ、欧米でいわれている前悪液質に決まってると自分に思い込ませていました。

しかし、肝不全、心不全を起こしかけている父の手足は浮腫み始め、あぁ、これはもう悪液質なんだなと実感というか絶望感に襲われました。

本の内容で悪液質では、目指すところは栄養状態の改善ではなく、QOL(生活の質)の維持・向上です。との記述があり、まったくもってこの通りであると思いました。

平成27年10月初旬にこの先生に診ていただいてたら、約二週間という短期間で前悪液質に陥る事は無かったのではないか、なぜ末期癌と分かった時点で点滴での栄養補給をしてもらえなかったのか、と今でもあれこれ考えます。食欲不振を訴え、食べる事もままならないのであれば点滴で栄養補給は必要だったのではないか?極度の貧血と塩分不足で、何も治療する事は無いという診たては適切だったのか、とそんな気持ちもブログを書いている今も心の中で渦巻いています。

余命を左右するものは、やはり栄養管理なのだと思います。

経口栄養が無理ならばCVポートによる中心静脈栄養法による栄養補給などの方法も余命2ヶ月との宣告時から始められていたならば…

そんな、たらればの話ばかり考えてしまいます。

父母との同居を始めた船橋では緩和ケアを行なっている病院へ通院しました。血液検査やCT検査などを行いましたが、父の病状が悪いため血液検査を先に行い、めまいやふらつきが多少改善されてからCTなどの検査をしました。主治医の先生から、極度の貧血と塩分不足を指摘されました。栄養不足も指摘されました。

主治医の先生は直ぐに栄養補給の為の点滴をしましょうと言って下さり、朝から夕方まで点滴治療をすることが出来ました。この日からやっと父の治療が始まったのです。船橋に連れて来て良かった〜と家族全員が一安心しました。

毎日、毎日、点滴での栄養補給を行うため通院しました。毎日の点滴で血管に針が刺さらなくなってきたため、主治医の先生からCVポートの手術はどうかと聞かれました。その時の父は、やります‼︎と元気良く答えたそうです。

船橋の病院への通院と主治医の先生とのコミュニケーションが楽しかったようです。

信頼出来る先生に出会えて本当に良かったと思います。病院への通院も父とってはクオリティオブライフ生活の質の向上だったと思います。

CVポートを埋め込んでも、この時点で余命二週間。それでも、生活の質の向上を重視して手術を行なって下さった先生には感謝しかありません。緩和ケアとは患者に寄り添い、患者の痛みや恐怖を取り除く事なんだなと、主治医の先生の対応を見て感じました。言葉では表せないくらい感謝しています。立派とはこのような人のことなんだなと、父と私はよく話しました。

父の最期を自宅で過ごすためのサポートをすると言ってくれた事はとても心強く感じました。病気でも普段と変わらない生活を送り、嫌なことは嫌だと言う。痛いなら痛いと言う。癌だからしょうがないと我慢する必要はないのだと思います。

主治医の先生は嫌なことは取り除き、痛いことは緩和する、そのようにしましょうとおっしゃってました。

ここまでの記事はだいたい11月下旬までの出来事です。

記憶が定着しないままあっという間に居なくなってしまった父との出来事を少しずつ思い出して書いているため、何を伝えたいのか分からなくなりがちで読んで下さっている皆様には申し訳ないですが、今回の更新で伝えたい事は、経口栄養が出来ない人には食べ物ではなく点滴や経腸栄養が必要という事、家族が強く点滴で栄養補給して下さいと言う事も時には必要だという事、調理師には手出し出来ない事もあるという事、調理師の出番をじっと待つ事、患者が希望する食事を提供し、ひとかけらしか食べてもらえなくても、そのひとかけらが患者にとっては喜びであるという事、提供した食事が患者にはストレスになる事もあるという事。

過ぎたことなので今ならそう思うという事ですが、もし、現在末期癌の患者を自宅で看護している方がいらっしゃいましたら、栄養管理はとてもとても大事なターニングポイントです。

では、また次回へ続く。

余録

父の治療を船橋で行うために、私達がやらなければならない手続きなど色々ありましたが、各種手続きについてはファイナンシャルプランナーや社労士資格のある弊社の社員によるブログ更新がベストだと思いますので、末期癌になったらこのような手続きをしよう!というブログを調理師ブログ以外で更新する予定でおります。

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